Teamstudio Export V5 リリース

Teamstudio Export V5 リリース

- Notes データを直接 SharePoint リストにアップロードする機能拡張を追加 -

By Larry Barker(日本語訳:チームスタジオジャパン

Teamstudio Export 5.0 の正式リリースをお知らせできることを大変嬉しく思います。今回のアップデートはこれまでで最大の機能アップデートです!事前のベータフェーズでの徹底的なテストとお客様からの貴重なフィードバックを経て、この新バージョンでは HCL Notes アプリケーションからのデータエクスポートをさらに簡単にする素晴らしい機能が追加されています。さらに既存の Export ユーザーには、このアップデートは追加の費用なく提供されます。

新規機能

このメジャーアップデートでは数多くの機能改善が行われており、その中にはお客様から特に要望の多かった機能も含まれています。

SharePoint リストへのエクスポート

  • このリリースでは、HCL Notes アプリケーションのデータを SharePoint リストにエクスポートできるようになりました。この機能により、データの移行や SharePoint および Power Platform 全体を通じて共同作業者と情報を共有することが簡単になり、コラボレーションや統合の可能性がさらに広がります。

選択式、ビュー、またはフルテキスト検索に基づいてターゲットデータセットを作成できます。Notes アプリケーションから含めたいフィールドをカスタマイズし、プレビューすることが可能です。

CSV ファイルのエクスポート

  • SharePoint リストに加え、このバージョンではデータを CSV ファイルにエクスポートすることもサポートしています。CSV ファイルは、Excel でのさらなる処理や他のシステムとの統合が必要な場合に、ポータブルで柔軟なフォーマットとして最適です。

添付ファイルのエクスポート

  • Export 5.0 には、アプリケーションデータとともに添付ファイル、OLE オブジェクト、および埋め込み画像をエクスポートする機能が含まれています。

選択した添付ファイルは、データセットから抽出され、親ノートIDごとにグループ化されてターゲットフォルダに保存されます。


そのほかの機能

その他にもまだまだあります!

  • PDF/HTML アーカイブリンク機能。エクスポートされたデータセットからソースデータを直接参照する機能をユーザーに提供します。

  • データセット選択オプション:選択を元のデータベースの選択式、ビュー、または新たに追加されたLuceneライブラリを使用した高度なフルテキスト検索オプションに基づいて行うことができます。

  • 相互参照のあるデータベース間の @DbLookups およびさらなる OLE タイプの追加サポート。

これらの新機能の簡単な説明については、デモ動画 (英語のみ)をご覧ください。添付ファイル付きのデータを SharePoint リストや CSV 形式にエクスポートする方法がいかに簡単かをご覧いただけます。
(英語のみのため、YouTubeの自動翻訳機能で日本語字幕を表示してご覧ください)

Teamstudio Export V5.0 を使用して HCL Notes アプリケーションを SharePoint にエクスポートする方法

このリリースに含まれるすべての改善点やバグ修正の詳細については、リリースノートをご覧ください。

最新バージョンの入手方法

最新バージョンの Teamstudio Export は、ご購入いただいたすべてのお客様および製品の評価に興味のある方にご利用いただけます。ダウンロードページから新しいリリースをダウンロードしてください。有効なライセンスをお持ちの場合は、最新バージョンの Export へのアップグレードが可能であり、常に最先端の機能や改善点をご利用いただけます。

もちろん、これらの新機能を最大限に活用できるように、ユーザーガイドも更新しました。新しいデータエクスポートに特化した機能のガイドは、こちらにあります:

新機能のユーザーガイド:SharePoint、CSV、および添付ファイルへのエクスポート

インストールおよびアップグレード方法

Teamstudio Export の最新バージョンへのアップグレードは簡単です。アップデートするには、現在のバージョンの Export をアンインストールし、バージョン 5.0 をインストールするだけで、以前の設定は自動的に保持されたままとなっています。ツールを初めて使用する方には、スムーズに始められるように、包括的なインストールガイドが用意されています。

アップグレードするユーザーの方々に安心していただきたい点は、このアップデートに対してXML アーカイブの変更は必要ありません。新たに HTML 出力または PDF 出力を実行するだけで、V5.0 のすべての機能をご利用いただけます。

ベータテスターの皆様に感謝!

ベータプログラムに参加してくださった皆様に感謝の意を表したいと思います。皆様からのフィードバックは、このリリースが実際のユーザーのニーズに応えるものとなるために非常に重要でした。

いつも通りご質問やサポートが必要な場合は、遠慮なくお問い合わせください。喜んでお手伝いさせていただきます!

SharePoint へのアップロード: 更新情報

By Larry Barker(日本語訳:チームスタジオジャパン

以前より Teamstudio Export で出力した HTML ベースの Notes アプリケーションアーカイブを SharePoint サイトに移行する方法として Microsoft のツールを調査しご紹介してきましたが、ここ数年の間にこれらのツールにいくつかの変更がありました。以前紹介したアプローチは、SharePoint Designer (英文) と Microsoft SharePoint Migration Tool (SPMT) (英文) を使用するものでした。

これまで我々が経験した Microsoft 側の変更点から、出力したデータベースを SharePoint にインポートするプロセスに関する弊社からの推奨方法を変更せざるをえなくなりました。まず、SharePoint Designer (SPD)は非推奨となりました。SPD はいずれにせよ制限があったためほとんどの人は SPMT オプションを使わざるを得なかったと思います。しかし、SPMT におけるの変更もあったことから、その移行プロセスに関する説明もまた変更する必要がでてきました。弊社では SharePoint のテナントで出力アーカイブを効率的に稼働させることができるように、今回この更新情報をもとに対処する方法を説明をしていきます。

SharePoint テナントの準備

Teamstudio Export で出力した Domino アプリケーションを SharePoint ドキュメントライブラリ上でホストする場合、ランディング(起動)ページとして Export が生成する「indexsp.aspx」ファイルを使用します。この indexsp.aspx を SharePoint 上で動作させるには、SharePoint テナント上でカスタムスクリプトの使用を許可するいくつかの属性を有効にする必要があります。この許可設定は環境内ですでに設定されているかもしれませんが、後々 index.aspx ファイルが正しくレンダリングされていない、あるいは動作しないことに気付いた場合にこの設定を一度確認してみる価値があります。

「ユーザーが個人サイトでカスタムスクリプトを実行できるようにする」と「ユーザーがセルフサービスで作成されたサイトでカスタムスクリプトを実行できるようにする」の両方のオプションを有効にすることをお勧めします。 この2つのオプションを表示するには、SharePoint 管理 UI を「クラシック設定ページ」に切り替える必要がありますが、SharePoint 管理センターの「設定」ページで確認することができます。 変更内容やセキュリティ上の影響については、必ずSharePointの管理者と相談してください。

この場合、上記の Microsoft の注意書きにあるように、有効になるまでに最大で 24 時間かかることがありますのでご注意ください。

SharePoint サイトの準備

既存の SharePoint サイトを使用する場合でも、新規にサイトを作成する場合でも、「DenyAddAndCustomizePages」属性が無効になっていることを確認する必要があります。 これは、以下の方法で PowerShell で確認・設定することができます。

「DenyAddAndCustomizePages」の現在の状態を確認するには、SharePoint PowerShell モジュールをインストールするか、SharePoint Online のテナント/サイト管理に対して PowerShell を使用したことがない場合は、SharePoint Online 管理シェル をダウンロードしインストールする必要があります。

設定後、SharePoint テナントの PowerShell セッションで認証されたら、以下のスクリプトで設定を確認できます。

Get-SPOsite https://ExampleTenant.sharepoint.com/sites/ExampleSite  -Detailed | select DenyAddAndCustomizePages

URL とサイトの詳細を、Export HTML アーカイブをホストする予定のサイトに合わせて修正してください。属性が「Desabled」と返された場合は、次のステップでアーカイブのデータをサイトに移行することができます。

DenyAddAndCustomizePages プロパティが無効であることを確認

もし属性が「有効」と返された場合は、以下の手順でサイトの設定を無効にする必要があります(必要に応じて、テナントやサイトの詳細を入れ替えてください)。

Set-SPOSite -Identity https://ExampleTenant.sharepoint.com/sites/examplesite -DenyAddAndCustomizePages $false

念のため、前回の PowerShell コマンドで属性が無効になったことを必ず確認してください。

重要: 上記の設定変更は、SharePoint サイトにアーカイブをアップロード/移行する前に必ず行ってください。ドキュメントライブラリに以前アップロードしたアーカイブに対して、後で index.aspx の使用を有効にしたとしても前回アップロードしたファイルには反映されません。サイト設定を正しく継承するには indexsp.aspx ファイルを再アップロードし直さなければならないケースが発生しており、過去数ヶ月間の Microsoft 側の変更により判明しています。

Domino HTML 出力アーカイブの移行

この手順では、Microsoft SharePoint Migration Tool (SPMT)を使用する方法をご紹介します。古いオンプレミス SharePoint サイトを SharePoint Online へ移行することが本来の目的ですが、ローカルのファイル共有やフォルダーから新規または既存の SharePoint サイトドキュメントライブラリーに移行するためにも使用できますし、ブラウザベースによるファイル転送セッションを使って(時間やコストがかかる)移行したくない大規模アーカイブには特に効力を発揮する場合があります。また、PowerShell スクリプトを作成するのが面倒な場合にも適しています。

ここからの説明は Teamstudio Export を使用してアプリケーションを既にアーカイブしているか、またはそのプロセスに精通していることを前提としています。

一度セットアップできてしまえば、SPMT の使用のプロセスはかなり簡単です。このツールでターゲットのテナントと直接認証し、ソースとターゲットのサイトコレクションを選択する手順を説明していきます。

プロンプトが表示されたら、最低でも SharePoint サイトのサイトコレクション管理者アカウントを使用してターゲットの SharePoint テナントに認証します。


「Start a new migration」を選択するか、より大規模で複雑な移行を行う場合は、「Migration Manager」で複数のノード/エージェントを使用してタスクを拡張することを検討するとよいでしょう。

目的のコンテンツソースとして「File Share」を選択します。

この時点で移行するファイルを選択するよう求められます。HTMLベースのアーカイブを出力する場合は、対象のアプリケーションのトップレベルのフォルダを選択します。「Migrate selected folder and folder contents」のオプションは選択したままにしてください。

対象の O365 サービスを選択します。 配信先として SharePoint を選択します。

ここで、自動入力された SharePoint URL を、前記述の「SharePoint サイトの準備」の章で設定したサイト名に変更する必要があります。この設定をデフォルトのままにしておくと、新しいサイトが作成され、アーカイブが移行されますが「indexsp.index」ランディング ページは正しく動作せず、起動時にファイルのダウンロード要求が開始される可能性が高くなります。

次に、ファイルを移行する場所を聞かれます。 場所をドキュメントに設定し、新しいライブラリを作成し、「Next」を選択します。

移行タスクに名前を付けて、「Next」を選択します。この時点で、「Add another migration」機能で、出力する HTML アーカイブを追加指定することも可能です。

この例では、このタブの設定をデフォルトのままにして、「Migrate」ボタンを選択しています。

移行が開始され、完了すると、タスクを閉じるか保存するか、関心のありそうなレポートを調査するための通知が表示されます。

HTML アーカイブのアップロードにかかる時間の目安は、このトピックに関する過去の記事(英文)のページの下部を参照してください。

アーカイブの表示

SPMT によって移行タスクが完了すると、SharePoint サイトコンテンツ内で新しいフォルダが作成されているのが確認できます。アプリケーションごとに自己完結されている HTML の出力フォルダを開いてみると、任意の SharePoint サイト文書ライブラリからホストされたときにアプリケーションのランディングページとして使用するために用意されている indexsp.aspx ファイルが配置されているのが確認できます。エンドユーザーにはアーカイブされた Notes アプリケーションへのリンクを配布することができるようになっているはずです。

重要: indexsp.aspx ランディングページを開こうとすると、ブラウザ内でレンダリングするのではなく、ダウンロードするよう促される場合、最初のステップに戻って、先に説明したように 「DenyAddAndCustomizePages」サイトプロパティを設定するか、後述の「SharePointの移行に関するその他の問題」 を参照して問題を解決する必要があるでしょう。

SharePoint 移行ツールのレポートの使用

SPMT アプリケーションは、ログファイル、サマリー、タスクレベルのレポートを生成し、移行プロセスの管理、監査、トラブルシューティングに役に立ちます。これらのレポートは完了時の移行通知上の「View Reports」リンクを含む、移行ウィザードの様々な局面で使用できます。レポートに関する詳細な情報は、Microsoft の SPMTレポート使用説明書を参照してください。

SharePointの移行に関するその他の問題

弊社ではお客様の「indexsp.aspx」ファイルが正しくレンダリングされず、ドキュメントライブラリから起動すると他の保存されたファイルと同様にダウンロードが始まってしますという問題に何度か遭遇しています。既知の解決策の一つとして、以下の PowerShell を実行してサイトに接続し、修正を試みることです。

Connect-PnPOnline -Url https://contoso.sharepoint.com/sites/permissive -Verbose
Get-PnPFile -Url /sites/permissive/html/newfile.aspx -Path c:\temp -Filename newfile.aspx -AsFile

上記は aspx ファイルで発生する可能性のある既知の問題を解決するために用いる回避策です。この問題の現象としては、初めてアクセスしたときにブラウザで開くのではなく、ダウンロードやデータ転送セッションを要求される正しく開けないというものです。この PowerShell スクリプトは、ファイルをダウンロードし、最初のアクセスまたは最初の試行としてカウントし、2回目にアクセスされたときに正しく開くようにするものです。次のリンクには、この問題を持つサイトコレクション全体を修復するための追加スクリプトがこちらに用意されています。

これでも問題が解決しない場合は、Microsoft にサポートを依頼するか SharePoint/O365の管理者に連絡することをお勧めします。

このプロセスに関するご不明点がありましたら、電子メール(techsupport_japan@teamstudio.com)までお問い合わせください。