ユーザーは各自のクリティカルなアプリケーションにアクセスすることができますか。
この点を確認するために、GSX Monitor では次のさまざまなレベルで自動チェックを行います。
- Domino サーバーで、ユーザーと同じ方法でセッションの開始を試行します。
- すべての Domino サーバーのアクセス時間をリアルタイムにレポートします。
- アプリケーションのすべてのクリティカルなタスクの可用性をチェックします。
- Web アプリケーションについては、続いて URL の可用性とパフォーマンスをテストします。
- Domino アプリケーションサーバーの利用状況をレポートします。
- ACL でアプリケーションへのすべてのアクセスを制御します。
- そして、上記のすべてがリモートサーバー上でエージェントなしで行われます。
次に、GSX Monitor が、このすべてのタスクを単一のインターフェイスでどのように行うのかについて説明します。
1. Domino アプリケーションサーバーの可用性に関するリアルタイムのダッシュボード
GSX には、アプリケーションやメールサーバーなど、すべての Domino サーバーに関するリアルタイムのダッシュボードがあり、任意の方法でサーバーを分類できます。サーバーごとに GSX Monitor が数種類のチェックを実施します。ここでは Domino アプリケーションのチェックを中心に見ていきます。
GSX では、Notes クライアントと Notes API を使用して Domino アプリケーションサーバーに接続し、ユーザーと同じ方法でセッションを開始して可用性とパフォーマンスをチェックします。何らかの不具合が生じた場合は、電子メール、SMS、プログラム、ページャー、SNMP トラップ、ポップアップなどでアラートが送信されます。
以下のスクリーンショットでは、各行に、Domino サーバーのリアルタイムのステータスが表示されています。
続いて、アクセス状況がリアルタイムでレポートされ、負荷のピーク時を特定することや、問題のある場合にはトラブルシューティングを行うことができます。
2. Domino のクリティカルなタスクのチェック
GSX は、サーバーの可用性と、そのサーバーで実行されているタスクをチェックします。サーバーでは多数のタスクが実行されますが、Domino アプリケーションについてはタスクの重要度に差があります。
そのため GSX では、次のタスクの真の可用性をチェックします(タスクがフリーズしていないこともチェックします)。
- バックグラウンドのエージェントに影響を及ぼす AMGR
- ルーター(アプリケーションでメールを使用する場合)
- SMTP(使用される場合)
- レプリケータ(データベースが複製される場合)
- スケジュールマネージャ
GSX はもちろん、ユーザーが希望する Domino タスクもすべて監視します。
3. Web アプリケーションの可用性およびパフォーマンス
Domino アプリケーションは、Web インターフェイスとアクセスに依存しています。GSX はこれらの可用性を確保するために、URL のエンドユーザーのアクセスを監視します。アプリケーションの URL を入力するだけで、GSX がユーザーと同じ方法で URL に接続し、過去 3,000 回のスキャンでアクセス時のパフォーマンスをリアルタイムで表示します。
これらの Web アプリケーションの使用状況を完全に理解するために、GSX では、アプリケーションをホストする Domino サーバーの HTTP ヒット数もレポートします。グラフ表示されるようになったため、グラフを見比べて 1 日の負荷のピーク時を予測できます。
4. Domino サーバーの利用状況のレポート
アプリケーションのパフォーマンスの低下や使用不可に対するトラブルシューティングについては、生じた問題の理解に役立ついくつかのソリューションが GSX に搭載されています。
前述のとおり、GSX では Domino のアクセス時間、URL のアクセス時間、Domino の HTTP ヒット数がグラフ表示されます。グラフを見ることは対処の第一歩です。アプリケーションサーバーの使用状況を正確に把握するために、GSX では、サーバーのトランザクションと同時ユーザー数もリアルタイムでレポートされるため、アプリケーションのパフォーマンスやユーザー数とサーバー負荷の関係を簡単に確認できます。
さらに、GSX には、タスク当たりの CPU 負荷と使用中の RAM がリアルタイムで表示されます。
5. アプリケーションへのアクセスの制御
誰が何を使用できるのか。これは重要な問題です。権限を設定するのであれば、変更があった場合に知る必要があります。そのため GSX では、権限の変更のアラートを送信し、ACL ごとに完全レポートを作成します。
特定のサーバーのすべての ACL に含まれる人々やグループが正しいかどうかを確認する場合や、前回のレポート後に ACL に新しいエントリがないかどうかを確認する場合は、ACL スポットチェックレポートを実行します。一定のアクセスレベル以上あるいは以下のエントリーを確認することもできます。また、ACL の変更を検出してレポートするようにすれば、管理者向けのきわめて広範囲による ACL レポートが作成されます。
まとめ
前述のとおり、GSX Monitor は、Domino アプリケーションのパフォーマンスやアクセスをチェックするために必要なすべてのツールを集中管理します。Domino サーバーには何もインストールする必要がありません。GSX はこれらのすべてのテストをリモートで自動的に実行してレポートします。